バンクーバーを拠点に、NPO法人ToiroでSNSマネージャーとして活動する溝辺美樹(Mizobe Miki)さん。Mikiさんの原動力の中心にあるのは、どんな場面でも揺らぐことのない「人が好き」という想いです。
その根っこには、幼い頃から大切にしてきた“ありがとう”の記憶があります。
おばあちゃんからいつも、「ありがとうね。どうも、どうも」と言ってくれていました。その温かい言葉が、今の私の価値観にも影響しているのかもしれません。
日本では精神科・児童思春期心療内科のある病院で3年間勤務し、日々さまざまな背景を持つ患者と向き合ってきました。深く落ち込んでいた患者が少しずつ回復し、最後に笑顔で「ありがとう」と伝えてくれる瞬間に、“人と関わることの尊さ”を強く感じました。
3年という節目で安定した職を離れ、思い切って飛び込んだカナダ留学。現地での仕事や学びを通じて「人が好き」という自身の原点を再確認し、代表・麻里亜への信頼と「十人十色」という価値観に共感したことから、Toiroのボランティアとして参画しました。
SNS運用で多岐にわたる役割を担う彼女の根底には、常に「誰かの力になりたい」というまっすぐな想いがあります。
精神科での3年間:心の機微に触れ、「相手の立場に立つ」ことを学んだ原点
――Toiroに携わる前は、どのようなお仕事をされていたのでしょうか。
カナダへ渡航する前は、日本で3年間、精神科・児童思春期心療内科のある病院で医療事務として働いていました。うつ病や幻覚に悩む方、複雑な家庭環境に置かれたお子様など、実に多様な背景を持つ患者様と接してきました。
患者様の中には、教師や自衛官、医師など責任感の強い職業の方も多く、真面目さゆえに悩み、立ち止まってしまう姿を目の当たりにしました。また、さまざまな精神的な悩みを抱える方のカルテに触れる中で、施設で育った方や家庭環境などの影響により、人の心理状態は生活環境によって大きく左右されるのだと痛感しました。
こうした現場で学んだのは、「相手の立場に立って考えること」や「安心感を提供できる対応」の重要性です。深く落ち込んでいた患者様が治療を経て少しずつ回復し、最後に笑顔で「ありがとうございました」と帰っていく姿を見届ける瞬間は、何物にも代えがたい喜びでした。
――その後、どのような経緯でカナダへ行かれることになったのですか?
高校時代からフォローしていたYouTuber・Akaneさんの「AK-English留学サポート」に当選したことが、大きな転機となりました。募集のタイミングが、ちょうど仕事も3年という区切りの時期。「留学という夢をまだ叶えていない」と思い切って応募したところ、奇跡的に当選しました。
地元・九州に残るか、思い切ってバンクーバーへ行くかで迷いましたが、自然豊かな環境に惹かれ、最終的にバンクーバーを選びました。現地ではホスピタリティマネジメントを学びながら、接客や犬の散歩代行などの仕事を通じて多くの人と触れ合ってきました。
特に犬の散歩は海へ行くことも多く、自分自身の癒やしにもなっています。「ありがとう」と伝え合う瞬間にこそ、自分の原動力があるのだと再確認しました。
Toiroの魅力:多様な個性を繋ぐ「管理」の楽しさ

――現在はToiroでどのような役割を担っていますか。
現在はSNSマネージャーとして、Instagramの運用、投稿のスケジュール管理、日程調整などを担当しています。毎日多くのDMやコメントが届き、反応をいただけることに日々活気を感じています。
代表のMariaと他のSNSチームのメンバーとToiroの魅力を正確に届けるため、全体を包括的に管理することに大きなやりがいがあります。
――組織の魅力はどのようなところにありますか。
やはり「十人十色」というコンセプトそのものです。様々な背景や価値観を持つメンバーが集まり、それぞれが違う色や形を持って活動している。多様な人々の思いやストーリーに触れられることが、私にとっての大きな魅力です。
Mariaは、些細なことでも褒めるを欠かさず、改善点は丁寧に指導してくださる温かい方です。動画などを通じて細やかにアドバイスをくださるため、いつも学びがあります。圧倒的な行動力と豊富な情報量に刺激を受けながら、組織が成長し、ボランティアメンバーが増えていく過程を間近で支えられることに、マネージャーとしてのやりがいを強く感じています。
これまでもミートアップのオーガナイザーとして、参加者が楽しめるようにトランプや折り紙を準備するなど、人のために動くことに喜びを感じてきました。その経験を活かし、今はToiroという素晴らしいチームのために、SNSを通じて「誰かを想う気持ち」を広げていけることを誇りに思っています。
未来への展望とメッセージ:予測不能な明日も、「今」を大切に生きる

――今後の目標や、挑戦したいことについて教えてください。
現時点で、私自身将来の進む道を一つに決めているわけではありません。私はもともと好奇心が強く、興味の向く先がその時々で変わるタイプです。今思い描いていることも、来月にはまた違う夢に変わっているかもしれません。
ですが、それで良いと思っています。将来を固定するのではなく、今はSNSマネージャーとしての役割を丁寧に果たしながら、Toiroが成長し、より多くの方に活動や想いが届いていく過程を一緒に歩めることが、何よりの楽しみです。自分にできる形で関わり続け、この組織の成長を一番近くで応援していきたいと考えています。
――最後に、読者の皆様へメッセージをお願いいたします。
お伝えしたいのは、「今を生きる」ということの大切さです。将来のことは誰にもわかりませんし、私自身、また新しい夢を語っているかもしれません。それでも、今この瞬間に抱いている「好き」という気持ちを信じて動くことには、大きな価値があると感じています。
人から「ありがとう」と言われることはもちろん嬉しいですが、私にとっては、自分が誰かに心から「ありがとう」と伝えられる関係の中にいられることが、とても心地よく幸せなことです。Toiroは、一人ひとりの個性を否定せず、ありのままの色を受け入れてくれる場所です。
難しく考えすぎず、もし少しでも興味を持っていただけたなら、その気持ちを大切に一歩踏み出してみてください。そこにはきっと、想像もしなかった新しい自分や、素敵な出会いが待っているはずです。
この記事を読んで「Toiroの活動に関わってみたい」と感じてくださった方は、ぜひ下記フォームからボランティアにご応募ください!皆様とお会いできることを楽しみにしています!


